動向: 飯田市平和祈念館展示・活用検討委員会(第6回)

飯田市平和祈念館問題の最近の動き

原文夫(戦争と医学医療研究会)さんから

731部隊員の証言など、加害の史実の展示を巡り、市民等の有志でつくる「飯田市平和祈念館を考える会」の第6回目学習会が20日飯田市で行われ、参加しました。

 今回は明治大学教授・山田朗さんの講演「日本の秘密戦731部隊; その記憶を発掘し継承する意義」があり、続いて祈念館の展示問題の直近の動向が、市の「展示活用検討委員会」メンバーで、「考える会」代表メンバーでもある吉沢章さんから報告されました。

 山田さんの講演の柱は、1、日本軍の秘密戦と731部隊とは、2731部隊は何のために設置され、何をしたのか、3731部隊の対する免責措置・・・ で、これまでの先行研究を踏まえて明快に解説されました。そして、帝銀事件の捜査担当だった甲斐文助が残した膨大な「帝銀事件捜査手記」を読み解き、731部隊に関して米国による免責が最初に行われたという事実が解明されました。 また、長野県、特に南部地域は、満蒙開拓団や満蒙開拓青少年義勇軍などかつての「満州国」と深い関わりがあり、731部隊も含め歴史をしっかり後世に伝えることが求められていると強調しました。

 展示を巡っては、市長が「オーラルヒストリーは重要」と言うものの、市教委は市民有志が準備してきた証言パネルの展示を見送る意向で、今後どのような扱いになるのか、引き続き取り組みが重要となっています。

 

 また、19日の夜、第6回飯田市平和祈念館展示活用検討委員会が開催されましたが、それを踏まえて市(教育委員会)がマスコミ取材に答えた内容が、本日(21日)付けの地元紙(信毎中日)に報じられていますので、添付して紹介します。(「731部隊パネル原案展示せず ――市教委が結論」中日新聞 等)

 なお、去る2月9日に行われた第5回市展示活用検討委員会の議事録のURLhttps://www.city.iida.lg.jp/site/chiikuryoku/heiwa40.html)も添付しますので、ご確認ください。この間の議論の様子、そして市教委の考えなどがわかります。

(以上は、戦争と医学医療研究会の会員宛に発せられた原文夫さんの報告から転載したものです。)

 3月19日に行われた第6回市展示活用検討委員会の議事録はまだ公開されていません。


第5回飯田市平和祈念館展示・活用検討委員会 次第(全5頁) → コチラ