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京大学園祭企画

日時: 11/22(水)~25(土) 10:00~17:00

場所:京都大学 吉田南構内 吉田南総合館 南棟2階 共南21教室(地図はチラシを)

企画:社会科学研究会ピース・ナビ (peacenavi@gmail.com)

企画趣旨

 第二次大戦中の旧日本陸軍には、731部隊と名付けられた組織が存在しました。彼らは日本の支配下にあった中国東北部に拠点を置いてペストやチフスなどの細菌兵器を開発し、中国人、朝鮮人、モンゴル人、アメリカ人、ロシア人などの生体を利用して非人道的な人体実験を行ったり、開発した細菌兵器を中国各地で実戦使用したりしていたことがわかっています。

 731部隊には京都帝国大学医学部出身で部隊長となった石井四郎を筆頭に全国の大学から医師、研究者が集まっていました。医療技術をもって人を救う使命を帯びていたはずの彼らが、なぜ異郷の地で非人道的な実験に手を染めたのでしょうか。

 本企画では医師や研究者などからなる「『戦争と医の倫理』の検証を進める会」からお借りしたパネル集r戦争と医の倫理日本の医学者・医師の『15年戦争』への加担と責任」に加え、参考文献や私たちが独自に作成した資料を展示するほか、関連映像の上映も行い、研究者を利用した軍、軍を利用した研究者という2つの視点から、学問と戦争の共犯関係を明らかにします。

 731部隊の幹部の多くはその罪を裁かれず、戦後も政府機関や医学界にとどまりました。さらに、人体実験や細菌戦の事実を日本政府は認めておらず、現在に至るまで被害者への補償も行われていません。

 このパネル展では、731部隊についての基本的な情報や、京大との関係について取りあげ、この問題が現代に連なる課題であることも解説します。